こころ感じる聚楽の旅 ことのはvol.22
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6当店が新聞に発表されました内容とは異なることを立証し得るもので今回の如き誤報を甚だ遺憾に存じておりますが、いずれにいたしましても種々皆様に御心配をおかけしましたことに対して痛く恐縮しております。と述べ、「同時に万全の措置を講ずる」とし、衛生・健康面の恒久的処置を具体的に記している。監督官庁も当社が原因と断定はしていない。本件に関する文章はタイプで打たれて保存され、宛先が空白となっていることから複数の関係先へ報告されたものと思われます。● 1942(昭和17)年5月4日新聞に川崎の工場にて集団チフス発生の記事が掲載される。発症者は41名、うち8名はすでに死亡しているという。患者は須田町食堂が経営する2か所の給食を食べており、須田町食堂従業員の中からも多数の保菌者(発症していない)が発見されたことから原因は給食にあるかのように報道されたのだ。そこで会社はすぐに対策と調査を進める。・ 患者は寮生活者に限られ、 食事が原因であれば一般工員にも感染している・ 当社従業員で発症している者がいない・ 発生直後の従業員に対しても検査をしているが1名の病人、 保菌者すら発見されていない加藤清二郎社長は【新聞誤報道騒動】

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