こころ感じる聚楽の旅 ことのはvol.21
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8新宿聚楽開店☞須田町食堂創業10周年を迎えるにあたり、新店の名称を従業員700名から公・鈴木壮そうろく六氏(陸軍大将) ・大橋新太郎氏(実業家・衆議院議員) ・増田義一氏(実の末、聚楽(じゅらく)に決定した。(ちなみに次点は「千石」、 続いて「豊国」「美開店前から驚異的な評判が巻き起こり、開店時間前から長蛇の列となった。その長さは玄関口から電車通りまでおよび、交通巡査が整理に駆け付ける事態となった。● 1934(昭和9)年9月20日 熱海の名門「樋口旅館」を買収● 1934(昭和9)年10月10日  株式会聚楽(じゅらく)設立 温泉旅館「聚楽」開業日本有数の歓楽街「熱海」の高台に建つ聚楽。温泉も宴会場も完備しているが特筆すべき設備は社交場でした。豪勢な作りもさることながらガラス戸を開けると下駄が用意してあり庭を抜けると熱海銀座へ直行。この作りが高評価を得ていた。なぜなら名門旅館の宿泊客も重厚な玄関を通らず気軽に街へ繰り出して行けたからだ。しかしそれでは不用心ではないか?と思われるだろうが、片隅に設けられた小さな売店の女性がさりげない立ち位置で番人となっているのです。● 1934(昭和9)年10月16日 食堂デパート“新宿聚楽”開店【聚楽(じゅらく):人々

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